[ひとつ上へ][トップへ]

学習ノートEMANの物理学◆ローレンツ力の反作用

この記事の主要部分のイメージがつかみやすいように、適当に符号を仮定して、
それぞれの計算結果に対応する効果が実際にどちら向きに働くのかを書いてみました。

σ > 0、すなわちコイルを含む面は正に帯電していると仮定し、また m > 0、つまり正磁荷を動かすとします。
R は図に準じて下向きを正とします。

R = vt としているので、t = 0 で R = 0、すなわち磁荷は帯電面から出発するという設定にならざるを得ないため、
実際には磁荷を遠ざけていくさまをイメージすればよいと思います。

いま v > 0 として、磁荷は帯電面から下降していく、ということにします。

Φ = m × (2π/4π) [R / √(r^2 + R^2)]
これは
Φ = m × (2π/4π) {1 - [R / √(r^2 + R^2)]}
が正しいと思われます(裏サイトで指摘済)。
Φはコイル面を上向きに貫く場合が正となるように設定されています。
前述のようにm, R, v の符号を仮定した場合、Φ > 0、すなわち磁束は上向きとなります。

さて、磁荷が下降するにつれ、コイル内を貫いていた上向きの磁束はコイル外に漏れて行き、Φは減少します。
これにより誘導電場が生じますが、その方向は、この磁束減少を緩和する向きの電流
(つまり上から見て反時計まわりの電流)が流れるような方向です(Lenz則)。
したがって、正に帯電した面が誘導電場から受ける力のモーメントも
(上から見て)反時計まわりであり、ベクトルとしては上向きになります。

一方、Poyntingベクトルの計算については……

まず、前節と同じように磁荷を動かすというイメージのままでは、
セクション冒頭の説明が理解できないのではないでしょうか?
これを理解するには、発想を変えて、帯電面のほうを動かすと考えたほうが良いと思います。

先ほどと同様に、両者を遠ざける状況を考える場合、
磁荷の位置はそのままで、帯電面を上に移動することになります。
これにより、帯電面は自分より少し上方(磁荷の反対側)の領域を次々に乗り越えていくので、
その領域はもはや帯電面より下方(磁荷側)になり、電場の向きが逆転します。
面が正に帯電している場合、この領域の電場は上向きから下向きに変わります。

つぎに磁荷によるコイル付近での磁場ベクトルHを考えると、
どの磁場ベクトルも上外側を向いており、コイルから花が咲いたようになっているはずです。
これと先ほどの電場の向きを考慮してPoyntingベクトルを考えると、
帯電面の少し上の領域では、コイルの接線方向(上から見て反時計回り)を向いています。
やがて帯電面が動いてこの領域を乗り越えると、電場の反転に伴い、Poyntingベクトルも反転して、
上から見て時計回りになります。
(図がないとツライな。追加予定です。)
もともと反時計回りであったものが時計回りになったということは、
つごう時計まわりの運動量変化を呈した、ということになります。

以上から、帯電させたコイルの静電荷が反時計方向のLorentz力を受け、
その反作用として電磁場はPoyntingベクトルが時計まわりに変化を受けるということで、
定性的に納得がいきます。
定量的にはもちろん、EMANさんの記事のとおりです。

[ひとつ上へ][トップへ]